ファッション商品はこれから人を通じて思い出化することが必要
ひつじサミット尾州2023が終了いたしました。
当日はくーるくるとウールのクリンプ(縮れ)のように工場を廻らせていただきました。
そして、今回は前夜祭で「産業×観光」というテーマで登壇をさせていただきました。
お話させていただきながら想ったことは、
『ファッション商品はこれから人を通じて思い出化することが必要』ということ。今回はそんなお話ができればと思います。
まずは基本情報の共有をさせてください。
ひつじサミット尾州とはなにか?
ひつじサミット尾州は、世界三大毛織物産地【尾州】で行われるオープンファクトリーイベントです。
オープンファクトリーとはなにか?
つくり手がモノづくりの現場を一定期間の間に地域で連携し一斉に公開し、来場者に体験してもらう取り組みのこと
メリットは何か
- 人と人がつながることで新しいビジネスが生まれる→産地の業界や地域への認知度向上など・実際に見て、触ってもらうことで共感が生まれ行動を促進する→商品のファンになったり、採用にも繋がっている
- 産地のブランド力向上
などが上げられます。
尾州とは?
世界三大毛織物産地で、ウール商品を中心に織物、編物をつくる産地になっています。
詳しくはこちらから。
https://em-tr271.com/L83723/e2007/51031
さて、本日はクリエイティブディレクター&事務局として関わらせていただき感じた、『ファッション商品はこれから人を通じて思い出化することが必要』というテーマで仮説を共有させていただきます。
今、ファッション業界は2極化が進んでいます。
ラグジュアリーなものか、安くていいモノ
これはいいかえると
ラグジュアリー:役に立たないかもしれないけど、意味があるモノ
安くていい:役に立つけど意味が薄いモノ
とも言えると思います。
※ラグジュアリー の かもしれない としているのは観賞のアートと違って着られるため。
本来は二極ではなくグラデーションで、中間に位置するブランドがたくさんあったのがファッション業界です。
安くていいモノがデジタルなどを活用し効率よく増えたことによって、そこに近いところで戦っていたメーカーが消えているのが今のファッション業界です。
一方で、イメージとしてはラグジュアリーと安くていいモノのすこし中間より上に位置するようなブランドのファンが増えてきています。
例えば、foufou、yonetomi、うなぎのねどこ、パンと日用品の店わざわざ、HUISなど
工場を持っているところもあればそうでないところもあります。
これらのブランドの共通点は、「なんかイイね」です。
出逢いでなにかしらの感情的なつながりが生まれ、そしてちょっとがんばれば継続で買える価格で納得して帰ってもらえて、しかもそれを友人にも自然と話してしまう関係づくり
これは『思い出』つくりと言えるのではないでしょうか?
ある意味、初回購入者の方には「お土産」というアプローチなのかもしれません。
それをつくる為には、私たちが あたりまえ と思っていることが実は最初の興味を引くものと言うことを認識して発信したり、作った人の顔がもっと身近に見えることだったり、こんな風になって欲しい、こんなものがあったらいいなという想いだったりします。
※これらの作り方は、以前のラグーンニュース「正しいから嬉しいへ」に記載
ひつじサミット尾州のようなイベントは、知る から 見る へ行動変容を興し、生活者のみなさんに関係者になっていただく第一歩と捉えることが大切だと感じました。
そして、すべては自分で思っている業務の壁を越えたビジネスが小さな会社には必要だなと改めて感じました。
服屋さん→人生のパートナーくらいの考え方でいいのかもしれません。
それではまた!