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ラグーンの仕事実績

ペルソナの明確化
前回は「ブランディングは伝言ゲーム」というテーマでお伝えしました。
今回は、自社と顧客の視点を行き来しながら、
ブランドコンセプトを言葉や絵で表し、
ステークホルダーに共有していくことで、
独自性のある商品が顧客に届いていく、という話の続きです。
さて今回は【ペルソナの明確化】についてです。
ペルソナとは仮面という意味です。
将来の優良顧客を想定していくことでデザインのトーン&マナーを整え
(見た目や雰囲気を一貫させるためのルール。色づかいや言葉づかい、
写真の雰囲気などを統一することで、ブランドの印象にブレをなくすこと)、
販促企画の方針を決めていくための重要な考え方です。
よくあるのが「30代働く独身女性」などのざっくりしたイメージ。
それではリアルな共感は生まれにくいのです。
では、どう描けばいいのか?
年齢や性別、趣味嗜好といった属性情報だけでなく、
暮らしの風景、価値観、悩み、葛藤など、
1人の“具体的な誰か”を想像することがポイントです。
特にカギになるのは、その人がどんな価値観を大切にしているかを想像することです。
たとえば──
「自分らしく自然体でいたい」
「アクティブで社交的でいたい」
「大きな変化は望んでいない」
「知的好奇心を満たしたい」など。
この“価値観”が見えてくると、そこに付随する「不(不満・不安・不快)」が浮かびます。
例えば、「自分らしく自然体でいたい」人には、
・見た目を気にして無理をする日々に疲れている
・SNSの“盛り文化”に違和感がある
といった“ささやかな不”があるかもしれません。
ここにブランドとしてのインサイト(潜在的なニーズ)が眠っています。
「本当は、もっとラクに、ありのままでいたい」
「でも、ちゃんと見られたい、心地よくいたい」
そんな矛盾を抱えた気持ちに気づけるかどうか。
そして大事なのは、そのペルソナの背後に、似たような悩みを持った人がいるか?という視点。
ペルソナは“ただの一人”ではなく、潜在ニーズを代表する存在であるべきです。