COLUMN

柄に込められる想い
TREND/Fashion,

柄に込められる想い

名古屋でも気温が40度を記録するなど、
今年も異常な暑さが続いていましたが
少しずつ過ごしやすい日が増えてきました。
秋の気配も、もうすぐそこまで来ているように感じます。

突然ですが私は編み物を始めて、1年半ほどが経ちます。
きっかけは、デンマークに留学していたときのことです。

同年代の友人たちが、男女問わずオリジナルの服を編んで、
着て、楽しんでいる姿を見たことでした。
みんな、隙あらば編み物をしていて、街で電車やバスに乗ったときも
編み物をしているのは当たり前。それだけ生活に根付いた文化なのだなと感じました。

私自身、ミシンを使って洋服を作ることはありますが、
布を広げ、裁断をして、ミシンで縫ってと…広いスペースが必要な洋裁とは違い
自分の膝の上で手を動かしながら、少しずつ洋服が出来上がっていく編み物に
すっかりハマりました。
間違えてもすぐにほどけて、着なくなったらまた違うものに編み直すことができる。
そんな柔軟さに感動すら覚えました。

私も、簡単なスカーフから始まり、マフラー、ニットベスト、
ラグランのセーターなどに挑戦してきました。

編み物をしている時間は、ただ無心になれたり
電車や飛行機などの移動時間や、テレビ・動画を見ながらもできるので
時間を有意義に使えている気がして、良い気分になります。

寒くなる頃に着られるようにと、柄編みのセーターに挑戦することにしました。
柄編みは今回が初挑戦。レシピをいろいろと調べていたところ、新たな発見がありました。

私が挑戦したいのは、「アランセーター」です。
縄のモチーフをあしらったデザインが特徴。
この柄には、作り手の込めた想いや、歴史があることを知りました。
https://em-tr271.com/L83723/e0/1t3231

アランセーターは、「フィッシャーマンセーター」「アイリッシュセーター」とも
呼ばれており、アイルランドのアラン諸島が発祥。
元々は漁に出る男性のために、妻たちが家族の安全と大漁を願いながら編んだのが始まりだそうです。

例えば、格子模様やバスケットステッチ(かご模様)は漁師のカゴを表しており
海での安全と幸運への願いが込められています。
ダイヤの模様は、漁網の網目の形を表し、伝統的に富や幸運の象徴とされています。

これまでお店などで見ていたときは、『デザインが可愛いな』という印象でしたが
そこに込められた想いや伝統を、今回初めて知ることができました。

日本の伝統模様にも、青海波、亀甲、七宝など、
意味が込められた柄が多くありますが
想いをデザインで表現するという点は、
昔から変わらず世界共通なのだなと改めて感じました。
そして、こうした想いはこれからも守られながら、続いていくのだろうと思います。

LAGOON  小野

学び,
商品コンセプトは価値の設計図