COLUMN

商品コンセプトは価値の設計図
学び,

商品コンセプトは価値の設計図

前回は、「強みとは、できることを勝てることに変換すること」とお伝えしました。

今回は、その強みを商品(プロダクト)に落とし込むための
【商品コンセプト】について共有します。

商品コンセプトは、価値の設計図として
自社のミッション・ビジョンと顧客をつなぐ“橋”のような存在です。
これが定まると、
開発・デザイン・販売・PRすべてに一貫性が生まれ、
チーム全体の動きがスムーズになります。

商品コンセプトをつくるためのポイントをまとめていきます。
1、2は今までの復習も兼ねて重複しますがお付き合いください。

1. 起点は「誰の不&快」か?

そもそも商品とは誰かの何かを解決すべきもののことを指します。

ですから考えるべきは、
誰の、どんな
・不(不満・不安・不便)
・快(理想)
を解消したいのか?
ということです。

見えている不や快なのか、まだ見えてない不や快なのかによっても
プロダクトの目指すべき形が変わっていきます

2. 強みを“勝てる”に束ねる

次に、自社の強みを「自社ができる × 競合が弱い × 顧客が求めている」ことへ整理します。

前回のまとめですが、USP(独自の売り)は二系統に分かれます。

・ユニークベネフィットUSP
 唯一無二の価値。「そのブランドにしかできない」こと

・アドバンテージUSP(比較優位)
 リーズンUSP:他よりなぜ優れているのか(理由・構造・設計)
 レビューUSP:第三者の評価・実績
 エクストラUSP:限定色・コラボ・価格などの付加要素

3. 一行で“核”をつくる

ミッション(なぜ)とビジョン(どこへ)を受けて、
「今、何をするのか?」=コンセプトを一行で表すのが理想です。

この一行に、誰に/どんな不を/どんな価値で、なぜ提供するかをまとめます。
これが商品開発・販促・営業、すべての判断基準になります。

例(スターバックスの「サードプレイス」
家でも職場でもない、安心して自分に戻れる第三の居場所を、
香り・音楽・接客で整えた空間と一杯のコーヒーで提供する。

だから非合理でも席と席の間は離れているし、
回転率は下がったとしてもゆったりとした音楽が流れている
その代わり、高単価と高リピート率でカバーできビジネスとしても成り立っています。

4. 五感で伝える世界観へ

言葉で核を定めたら、次は五感に落とし込むことです。

触感・色・形・写真・パッケージ・接客まで、
「このブランドらしい」と感じられる一貫性をつくりましょう。

すべてのタッチポイントにおいてぶれないようにすることがポイントです。
詳しくはまたの機会に共有いたしますね。

5. チェックポイント

商品コンセプトコピーが固まったら、以下の3点で確認しましょう。

1.買う理由は明確か? 
2.独自の一貫性があるか? 
3.チームがすぐ動けるか? 

1.2に関しては、機能的価値、情緒的価値、意味的価値に整理してもわかりやすいです。

いかがでしたか?

商品はブランドのはじめの出口です。
ミッション・ビジョン → コンセプト → プロダクト → 体験(顧客の変化)が
一つの線でつながったとき、価格ではなく意味で選ばれる強いブランドになります。

次回は上記の流れをどのように発信するかをテーマに、
共感されるブランドストーリーのつくり方としてお届けします。

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